五島亜希子の紹介

"天極縫い"という、裂き布やループを布にひと針ひと針刺していくオリジナルの技法を使い、
平面な布地にリズムや生命を与えながら、私は独自の宇宙観(アート観)を表現してまいりました。

ある時は麻の葉や紗綾形といった日本の古典的な文様を、
またある時は自らデザインした柄を様々なマテリアルと融合させながら、
一歩ずつ変容と進化を繰り返してまいりました。

1996年秋に初の海外展示会をフランス・パリで開催し、
その際には沢山のフランスの方々に
日本の伝統文化であるこの刺し子の世界をご覧頂いたと同時に、
カルチャースクールにも参加していただきました。
因ってより深く日本文化に触れ、ご理解頂いた事と思います。

そして私の方も、
ヨーロッパ特有の艶やかな布地との出会いがあり、新たな発見と感動を覚えました。
日本の古典的な布地とヨーロッパの布地が美しいハーモニーを奏で、やさしく調和したのです。

これを機に私の世界が大きな広がりを見せました。

針を持ち続けていたお陰で本当に多くの方々に出会うことが出来ました。
これは私の人生における誇りであり、宝物でもあります。
これから益々、感謝と愛を込め、進化し続けてゆく所存でございます。